そらまめ君日記~腎臓ドナーとして生きる~

夫へ腎臓提供する妻のブログ。透析患者数が32万人。でも移植の症例は年間たったの1600件。この圧倒的なドナー不足の現状を知る手立てになれば、と思っています。

カチカチの扁桃腺

おはようございます。
お越しくださり、ありがとうございます。夫へ腎臓提供した妻のブログです。
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昨日10月29日、移植手術からきっかり7か月目に、

 

夫の扁桃腺摘出手術が行われました。

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11時10分に手術室に入り、予定では1時間ほどで済むはずか、

 

2時間たっても出てこない・・・

 

さすがに心配になって腰を浮かしたところに、

 

「ご主人、そろそろ出てきますよ」との看護師さんの声が。

 

出てきた主人は、まだ意識もはっきりしていなくて(全身麻酔のため)、

 

たまに「ううっ」と辛そうな声を出すのみ。

 

医師に経過をお尋ねしたところ、次のような回答でした。

 

扁桃がかなり固くなっていて、メスでは切り取られず、はさみで切り取った

・出血がひどく、通常はしない縫合をしている

・そのため、普通よりは痛みが強く長引くと思われる

・咳払いはNG

・のどにひりつき、張り付く感じがあると思うが我慢

・摘出した扁桃は念のため病理検査に回す

 

まあ、つまり、時がたつのを待つしかないようです・・・(汗)

 

いやあ、これだけ書いているだけでも、

 

思わず顔をしかめてしまいますが、

 

私が伝えたいのは、この手術を早期に行っていれば、

 

夫の移植手術は、もしくは30年近くに及ぶ闘病はさけられたかもしれない、

 

という事実。

 

 

夫の元々の原因となる病気は、「IgA腎症」といって、

 

腎臓の糸球体に免疫グロブリンのIgAという蛋白が沈着する病気です。

 

そして、腎臓とは遠く離れた扁桃腺から、この異常な指令を出すことが

 

近年知られていて、日本の医学界では、初期の場合は扁桃腺摘出を

 

勧めるところが出てきています。

 

それでも、まだこの治療法に二の足を踏む医療関係者や、

 

やっぱり手術は手術なので、特に重い自覚症状が出ていなければ、

 

まあいいか、と流すケースが多いようです。

 

事実、夫の場合も幼少より扁桃腺炎を繰り返していたようですし、

 

何度か摘出手術を勧められたこともあったようですが、

 

見送ってしまいました。

 

 

結果、私たち夫婦は「人工透析」か「腎層移植」か、

 

という選択肢しかなくなり、後者を選んだわけですが、

 

移植が「最上」で「最良」とは思っていません。

ただ、その時に家族のこれからとか、生活の質を保つために、

 

「最適」と思えたのが移植だったのです。

 

でも、これはやっぱり最終手段。

 

レシピエント、ドナー、家族、周りの人々を巻き込む、

 

大きな出来事となります。

 

ですから、もし、何かのご縁でこのブログに来ていただいた方がいれば、

 

ぜひ、違う選択肢も考えてみてください。

 

そして、毎年の尿検査、血液検査をじっくりと見ること。

 

子どもたちの校内検査もそうです。

 

昨年と「変わりがないこと」をしっかりとご自身で確認してほしいです。