そらまめ君日記~腎臓ドナーとして生きる~

夫へ腎臓提供する妻のブログ。透析患者数が32万人。でも移植の症例は年間たったの1600件。この圧倒的なドナー不足の現状を知る手立てになれば、と思っています。

NHK「クローズアップ現代」の取材の裏側《前編》

こんにちは。2018年3月に夫へ腎臓を
提供した、ドナーのかおりです。



今回は、NHKさんからご取材をいただき、
2022年8月30日に放送された
クローズアップ現代
についてお話したいと思います。


それは、ある日、突然の1通の
メールから始まりました。

私へはメールアドレスへ、
腎移植について発信している
YouTube『腎臓生活チャンネル』の
相方、もろずみはるかさんへは
Messengerへ、
クローズアップ現代」の
ディレクターOさんからでした。


www.youtube.com


あまりにも突然のことだったので、
とても驚き、ふたりで
「これはイタズラに違いない」
と電話でお話ししたほど(笑)
(Oさん、ごめんなさい。
だいぶ怪しみました)


でも、メールに書かれている
文面はとても真摯なものだったし、
真面目なお人柄がにじみ出ている
ものだったので、恐る恐るメールでご返信。

すると、すぐにOさんから
お電話が返ってきました。

そこで改めて、クローズアップ現代
取り上げたい内容、
核の部分をお話いただき、
そして直にお会いして話している
うちに、Oディレクターの熱い思いと、
超が付くほどの真面目な
お気持ちに触れ、取材を
お受けすることにしました。

そして、私たち家族と、
「腎臓生活チャンネル」のチームが
大切にしていること、

”腎移植をテーマにしているけれど
それが最良の選択ではない。
選択肢の一つとして、体験者である
私たちが、腎臓病で苦しむ
方々への語りのひとつとなれば、

という思いに至れたので、
今回の撮影が始まりました。

実は、いきなり、カメラマンさんが来て…  
という風に始まったのではありません。

 

1番初めは最寄りのモール内のカフェ。 

 

いかにも、「TVマン」です!
(↑どんなイメージ?)   

的な想像をしていたので、         

ものすごく若くて爽やかな青年が
目の前に現れたのでびっくり‼︎(笑)  

そして、白昼のモール内の喫茶店
みっちり2時間、私の体験を
聴いていただきました。

暑くなり始めた時期で、
私もOさんもアイスコーヒーを
オーダー。

しかし、全くそのコーヒーには
口をつけないOさん。
グラスの外側に
水滴がびっしりついていたのを
なぜか鮮明に覚えています。

取材中は、とても熱心にメモを
取られていて、
『アナログなんだなあ』なんて、
思ったりもしました。

その日は、こうして外で
お話だけでした。
まだ、この時点では実際の
撮影のことは話には上がっておらず、
また、私も今後どうなっていくのか
全くの未知数・・・

ひとまず帰宅して、
その夜は家族に
今日Oディレクターに
お会いして、どういう話を
したよ、ということを伝えました。

まだこの時は、自分たちがTVに、
しかもNHKの看板番組とも言える
クローズアップ現代に出ることに
なるなど、全く思ってもいませんでした。


《後編へ続く》

 

クローズアップ現代を見ていただいた皆様、
ありがとうございました。

家族とは。夫婦とは。病とは。

自分ごととして考えてくださった方、
そんなことを考えるきっかけと
なっていれば幸いです。

取材は4日間に及びました。
その中では、言葉を絞り出す場面も…
涙が流れ、言葉に詰まることも
ありました。

それを辛抱強く待って下さった、
若きNHKプロデューサーOさん、
ベテランカメラマンさん、音声さん。

あのオペから4年。
ややもすると忘れがちなことを。
思い出させてくれる良い機会となりました。

放送しきれなかった取材内容が、
「取材ノート」としてテキストで
公開されております。

よろしければこちらも
見ていただけると幸いです。

クローズアップ現代/取材ノート】

夫婦間の臓器移植 あなたなら、どうする? その2 家族のあり方を見つめ直した夫婦 - クローズアップ現代 - NHK